バーレーン戦後半27分に追加点を決めた上田。写真:APアフロ

 もう一つの明るい材料が、三笘薫(ブライトン)の復活だろう。左足首痛の影響でグループリーグ3試合はベンチ外だったが、後半23分から途中出場すると、キレ味鋭いドリブルで左サイドを何度も切り裂き、好機を演出した。後半40分には自陣からドリブルで約60メートルの距離を激走。3人のバーレーン選手に囲まれた場面もバランスを崩さずに突破し、スタンドがどよめいた。

 この大会では判断ミスが目立つGK鈴木彩艶(シントトロイデン)に対し、批判の声が目立つ。バーレーン戦でも前半に好セーブを見せていたが、後半は反省点が。パンチングミスの流れからコーナーキックを許すと、ヘディングのシュートを1度弾いたが、真上に上がったボールをキャッチしようとした際に上田と交錯して、ボールはゴールに。4試合連続失点を喫した。

決定機をことごとく外す

 欧州で取材するサッカーライターは「彩艶は決してハイボールに弱いわけではない。技術より精神的な部分だと思います。日本代表の砦を守るのはそれだけ重圧がかかるということです。まだ21歳と若いし、この経験が大きな糧になる。パフォーマンスは上がってきているし、そこまでネガティブに捉える必要はないでしょう」と強調したうえで、こう続ける。

 「一番の問題点は上田頼みのFW陣です。浅野拓磨(ボーフム)がバーレーン戦で途中出場しましたが、何度も巡ってきた決定機をことごとく外していた。接戦の試合展開ではああいうプレーが命取りになる。スピードが武器の前田大然(セルティック)はDFに引かれてスペースを消されると厳しい。細谷真大(柏レイソル)も日本代表としてのキャリアがまだ浅い。上田を欠く事態になったら、得点力ダウンが懸念されます」

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