日本ハム時代の大谷は基本的に自社以外のCM出演はなく、取材も受けないことで有名だった。佐々木は数社のCM出演を果たしチームの営業案件でも常に起用される。球団内の「佐々木朗希をどんどん出す」という方針にもしたがってきた。
「佐々木と人気のある藤原恭大は今が旬で球団公式SNSなどで登場回数は桁違いに多い。藤原も現状では一軍半クラスだが、女性人気の高さを買われ推されている。球団がグラウンド外も重視しているのなら、佐々木の貢献度は決して低くはない」(大手広告代理店関係者)
ファンからすれば、マウンド上でのパフォーマンスは確かに物足りない部分もある。しかし、グラウンド外では球団の枠を超え「プロ野球の顔」としてチームに数多くの恩恵をもたらした。「野球の貢献度」だけではない部分も評価して、佐々木の思いに応えてあげてもいいのではという意見も分からなくもない。
「将来的なメジャー挑戦のサイドレターがある」という噂があり、日本プロ野球選手会を退会した理由も明らかになっていない。全ての真実は当事者しか分からず、不透明な部分が多いのは気になるところだ。
吉井監督も「1週間に1回、元気な姿でマウンドに上がってゲームの半分以上を投げてくれたら言うことはない」とシーズン通してのフル稼働という課題を設けたが、それを達成してオフに念願のメジャー移籍は実現するのだろうか。自身もメジャーでプレーした吉井監督は「チャンスがあるなら行って頑張ってほしい」と佐々木の夢を後押ししたい考えも示している。
投げれば圧倒的なピッチングを見せる佐々木については、それをシーズン通して……。というものが誰もが知る課題。ケガなどフィジカル面の問題をクリアできれば、結果がついてくるのは間違いない。プロ野球は今日から各球団がキャンプインしたが、佐々木は自身初の規定投球回に到達できるのか、そしてその後どういった決断を本人と球団が下すのか。23歳となる令和の怪物のシーズンを見守りたい。