吉本興業の元役員はそう話し、
「横山やすしや紳助が消えても、ダウンタウンらが人気者になっていった。吉本興業の屋根の下には何千人という芸人、漫才師がいる。必ず若い後釜が出てくることはよくわかっているはず。『ヤバイ』というときには泣きながら芸人を切ってきたのが吉本興業です。それが松本に対してはなぜ、緩い姿勢なのか」
と首をかしげる。
松本さんに「よくかわいがってもらった」という吉本興業の若手芸人が、AERA dot.の取材に答えた。
「私も松本さんには飲みに連れて行ってもらったりもしました。しかし、文春の記事にあるような、女性をつれてこい、なんて命じられたことはなかったです。豪快に遊んでいることは知っていたけど、文春に書かれているようなことだったとしたらショックです」
女性と暴力団関係者にはくれぐれも気を付けろ
吉本興業や松本さんからは、プライベートの行動については注意するよう言われていたといい、
「吉本からは女性と暴力団関係者にはくれぐれも気を付けろ、とすごく言われています。松本さんにも以前、『仕事での失敗は会社が何とかしてくれる。遊びで変なことしたら自分で責任取らんとあかんから気付けや』と説教されたことがあるので、今回のことはほんまショックです」
と残念な様子だった。
「吉本芸人の間でも、文春の書いていることがほぼ当たっているという声を聞きます。文春の記事には、松本さんの好みの女性の『リスト』に、職業が書いてあってファストフードの店名などがありました。松本さんがかつて私に、コンビニのユニホーム姿の女性を『ああいうのがええ、好きや』と話していたことがあったので、ああやっぱりと……」
そして最後に、今後についてこう語った。
「松本さんは天才だと思うけど、こんな大きな問題になると、テレビ局やスポンサーが使ってくれないでしょう。引退状態にならざるを得ない。若い僕らのような芸人にチャンスが回ってくるのですが、とても複雑な心境です」
(AERA dot.編集部・今西憲之)