週刊文春の報道で波紋が広がっている、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんの性加害疑惑。過去には、横山やすしさんや島田紳助さんといった大物でも、不祥事に対しては厳しい対応を取ってきた吉本興業だが、今回は事実関係がはっきりしていない時点で出版社に「訴訟」をちらつかせるなど、少し様子が違う。
【写真】大物芸人に「枕営業」を迫られたと告発した女性タレントはこちら
松本さんは、文春が最初に報じた後、「事実無根」として争う姿勢を示し、裁判に注力するため芸能活動を休止すると公表している。一時は、フジテレビの「ワイドナショー」に出演し、自ら疑惑への反論をするのではないかとみられたが、出演は取りやめとなった。
「松本さんは記者会見ではなく、吉本芸人が司会を務める『ワイドナショー』を使って反論しようともくろんだのでしょうが、そんなことをすればスポンサーが黙っていない。コンプライアンス上でも問題があるので受け入れがたいものがあった。吉本さんの疑惑はご自身で対応してほしい、ということです」
とフジテレビの関係者が話す。
各地域の芸人が女性集め?
昨年は旧ジャニーズ事務所、宝塚歌劇団で大きな問題が表面化し、そして今度は吉本興業。
「ジャニーズも宝塚も、最初の記者会見で失敗して大きな“傷”を負い、今も引きずっている。松本の疑惑も、最初に吉本(興業)が本人に事実関係をしっかりと確認してきちんと対応すれば、早期に収拾することもできたはずです。私は担当ではないので詳細を知る立場にないが、『記事はうそだ』以上のことを吉本はどこまで聞けているのか。文春は次々と“新事実”を出し、他の吉本芸人にも疑惑が広がっている」
と吉本興業の幹部はため息をつく。
文春は、松本さんの疑惑について、昨年12月末と今年の正月明けと報じ、そして今週の発売号でも「新証拠入手」として第3弾を放った。
記事は、松本さんに女性を“あてがう”役の芸人が東京以外に福岡や大阪、名古屋にもいて、高級ホテルのスイートルームなどで飲み会をセッティングしていたというものだ。福岡や大阪のケースでは、1人は吉本興業に所属、もう1人はエージェント契約でテレビでもおなじみの芸人だ。