ここ数年、NPBで苦戦が目立つのが外国人選手だ。昨年も来日1年目のいわゆる“新外国人選手”で規定投球回、規定打席をクリアしたのはノイジー(阪神)とマキノン(西武)だけ。先発ではバウアー(DeNA)、リリーフではペルドモ(ロッテ)、ウェンデルケン(DeNA)が存在感を示したが、以前のようにローテーションや打線の中心として1年目から圧倒的な成績を残すケースは確実に減っているのが現状だ。
その影響もあってか、どの球団も新外国人選手よりも既にNPBを経験している選手を重視する傾向が強くなっているように見える。冒頭で触れたマキノンは1年で退団となったが、そこまで目立った成績を残していなくても残留する選手が増え、またNPB球団間での外国人選手の移籍も目立つ。そういう意味では2024年も、来日2年目以降の選手がキーマンとなるチームは多いのではないだろうか。
まず他球団である程度実績を残した選手を獲得して成功しているのがロッテで、昨年もポランコがホームラン王を獲得し、メルセデスも先発として貴重な存在となっていた。そんなロッテに今シーズン新たに加わるのがDeNAで2度のホームラン王に輝いたソトだ。昨年はセ・パ交流戦で左足を骨折したこともあって来日以来最低の成績に終わったものの、8月以降に8本のホームランを放っているように長打力はまだまだ健在だ。
さらに左投手に滅法強いというのも特徴で、右投手に強いポランコと並ぶことで打線に厚みが出ることは間違いない。また一塁手としての守備力も非常に高く、ファーストが固定できていないチーム事情を考えても大きなプラスと言えそうだ。オフには骨折していた左足の手術を受けると報じられており、その回復具合が気になるところだが、1年を通じて試合に出場し続けることができれば最低でも20本塁打以上は期待できるだろう。
逆にそんなロッテを自由契約となったものの、オリックスの目に留まって来年もNPBでプレーを続けることになったのがカスティーヨだ。来日1年目の昨年は開幕当初はリリーフだったものの、6月以降は先発として9試合に登板し、3勝をマークしている。