
観客動員数が伸び悩んでいる理由を、地元・仙台の民放テレビ局関係者はこう分析する。
「石井一久前監督(現球団シニアディレクター)のチームづくりが、東北のファンに受け入れられていないように感じます。GMに就任した18年途中から浅村栄斗、鈴木大地、牧田和久(現ソフトバンク3軍投手コーチ)、炭谷(現西武)、涌井秀章(現中日)、西川遥輝(現ヤクルト)、阿部寿樹と積極的な外部補強を敢行しているが、結果が出ていない。多くの楽天ファンの反発を買ってしまったのは、平石さんの退団劇でしょう。前年度の最下位から19年に3位に引き上げたにもかかわらず、監督続投とならず退団した。球団史上初の生え抜き監督でファンの人気が高かっただけに、石井さんの判断が不可解に映った。翌20年は三木肇さん(現2軍監督)を後任に据えましたが4位に終わり1年限りで交代。石井さんが翌21年から監督に就任したが3年間でシーズン終盤まで優勝争いに絡むことは一度もなかった。チームづくりに停滞感が漂い、ファンの足が球場から遠のいている」
見聞きしたのは約40人
今江新監督の下で再出発を図ろうとした矢先に、衝撃の一報がスポーツ紙で一斉に報じられたのが11月下旬だった。救援で屋台骨を支えていた安楽智大が複数のチームメートにパワハラ行為をしていたことが判明。森井誠之球団社長は仙台市内で記者会見を開き、安楽のパワハラ行為を認めたうえで、「契約保留選手名簿」から外して自由契約となった。在籍する選手やコーチら計137人にアンケートを実施した結果を発表した。92%が回答し、被害を受けたのは約10人、ハラスメント行為を見聞きしたのは約40人に上ったという。