「2020年にア・リーグのサイ・ヤング賞投票2位となった右腕への評価は高い。来季は36歳となることから古巣・広島を含めたNPB復帰も噂されたがタイガースを選んだ。今季地区2位となり優勝を狙うための主力として期待されている」(MLBアジア地区担当スカウト)

 長きにわたる低迷からの脱出を目指すタイガースでの活躍が期待される前田だが、新たな本拠地となるデトロイトは治安が悪いことで有名な場所。映画「ロボコップ」の舞台となった場所としても日本では有名だ。

「(タイガースは)メジャー屈指の伝統球団で若手選手が多く将来性はあるが、環境の悪さは全米トップ級。本拠地のコメリカ・パークを中心に再開発も図られたがデトロイト市が財政破綻したことで頓挫。警察官の数も激減するなどしてスラム化が進み犯罪の温床となっている」(在米スポーツライター)

「我々マスコミを含めた関係者入り口には金属探知機が常設されている。過去には球場内へ銃やナイフを持ち込もうとして逮捕された従業員もいる。ナイター終了後もすぐに車に乗って帰宅しないと危険を感じるほどで、ホテル到着まで緊張感が抜けない取材になる」(在京テレビ局スポーツ担当)

 徐々に治安は改善しているというデータもあるが、夜に市内を1人で歩くのはいまだに危険だという。選手たちは危ない場所に出歩いたりはしないとも思われるが、それでも新たな所属チームでは気を使わなければいけない部分も出てくるはずだ。

「(前田が今季までプレーした)ミネソタは北部の田舎町でのんびりとした町。(デトロイトは)今までプレーした2都市とは全く異なる環境で、野球以外にも気を使わなければいけないところもあり心配でもある」(スポーツマネージメント会社関係者)

 大谷、前田の2人にとって新天地での勝負が始まる。評価通りのパフォーマンスを見せるためにはグラウンド以外の環境を味方につけられるかも非常に重要な要素だ。試合で素晴らしいパフォーマンスを見せるためにも、新たな環境にアジャストする必要があるだろう。

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