広島時代の前田健太

 今オフにツインズからフリーエージェント(FA)となった前田健太が11月28日、MLBタイガースと2年契約を結んだ。

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 来季で36歳とキャリアの最終ステージとも言える年齢となり「日本に復帰するのでは?」という憶測も流れたが結果的に来シーズンも米国でプレーすることになった。

「マエケンは純粋にメジャーへの憧れが強く(広島時代から)自分の実力が通用するのか楽しみにしていた。契約条件は良くなかったが(最初の球団として)ドジャースを選んだのも野茂英雄さんをはじめ多くの日本人選手が活躍した球団だったから。ドジャースで世界一になりたいと思っていたはずで、ツインズ移籍でメジャーへの思いが薄くなったとしても不思議ではないとも思っていたが……」(広島関係者)

「実績、知名度、影響力のある右腕が日本球界復帰となっていれば多くの球団が手を挙げたでしょう。古巣の広島以外にも資金力豊富なソフトバンク、阿部慎之助新監督のもとで巻き返しを図りたい巨人、故郷の大阪を本拠地とするオリックスなどが獲得に動いたかもしれない」(在京球団編成担当者)

 今オフの日本復帰は実現しなかったが、日本球界での“需要”は高かった。去就が決まる前には「めちゃくちゃ気になってます。連絡してこいよ」と広島時代にバッテリーを組んだ会沢翼が、広島のファン感謝デー(11月23日)でラブコールを送るなど、前田の“帰還”を待ち望んでいる声は多い。

 今回のタイガースとの契約が切れた時には、37歳の大ベテランとなるがそのタイミングで復帰となれば、やはり古巣が選択肢になる可能性が高いという。

「育ててもらい多くの人から愛された球団への愛情は強い。また尊敬する先輩の黒田博樹氏がメジャーの高額オファーを蹴って広島に復帰した姿に感銘を受けたという。戦力になれるうちに広島日本一のために投げたいという気持ちはあるようです」(アマチュア時代から前田を知るスポーツライター)

 仮に2年後の復帰となった場合、気になるのはどれほどのパフォーマンスを見せられるかだが、今年で35歳となったベテランは「20代と体は変わらない、むしろ良くなっている」と語っている。まだまだ自身に伸びしろがあると感じているようだ。

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マエケンは広島に復帰するのだろうか…