メジャー65勝を挙げている右腕は今シーズンこそ6勝8敗、防御率4.23と成績的に際立つものはない。だが、2021年に受けたトミー・ジョン手術から本格復帰となる来季以降は成績向上も見込まれる。タイガースでの2年を経て日本に復帰した場合でも十分活躍できる“余力”がある可能性は高い。
広島は2016年からの3連覇後は低迷が続いていたが、今季はセ・リーグ2位と再び上昇する兆しを見せている。これから前田がメジャーでプレーする2年の間に優勝の可能性もあるが、さらに戦力がそろい勝てるタイミングで復帰となれば、チームにとって大ベテランの存在は非常に大きいだろう。
また、前田は最初に広島に在籍した時には優勝の経験はない。その部分での心残りも確実にあるはずだ。
「在籍当時のチームメイトや球団関係者とは定期的に連絡を取り合う良好な関係が続いている。チーム状況は把握しており自身が必要とされているのも理解している。カープ愛は強いのでいずれ黒田氏のような男気を発揮するかもしれない。決定のための要因は条件(お金)でないのだけは間違いないはず」(広島担当記者)
「1年しか一緒にプレーしなかったがグラウンド内外での黒田氏の素晴らしい姿に影響を受けた。マエケンは若い頃から常にチームのことを考えていたので、自身がプレーする姿でカープに何かを残したいと思っていても不思議ではない。いずれかのタイミングでぜひ復帰して欲しい」(広島関係者)
マエケンの2年後の日本復帰は果たしてあるのだろうか……。かつて背番号「18」を背負った右腕が広島へ復帰となれば大盛り上がりとなるだろう。まずは来シーズンからの2年間、メジャーでどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみにしたい。