今の時代には珍しい“危険”な香りがする芸人「金属バット」(撮影/中西正男)

恩人・三浦マイルドとの秘話

 金がない時からずっと飲みに連れて行ってくれてたんですけど「R-1ぐらんぷり2013」で優勝されて賞金が入ったら、しばらく“マイルドバブル”があったんです。僕らはちょっとタイミングが合わなくて乗り遅れというか、賞金のバラまきをしすぎてバブルの終わりかけの頃に飲みに連れて行ってもらいました。

 ただ、賞金もさすがにまだあるだろうし、今日はいつも以上に良いものを食べさせてもらえるのかなと思っていたんですけど、小林と二人で連れて行かれたのがまずコンビニでして。おにぎりコーナーの前で「なんでも好きなものを選んだらいいから」と。まずおにぎりで腹の下地を作ってから飲みにいこうと。

 そこで、小林とオレが迷わずイクラのおにぎりに手を伸ばしたら、その瞬間「殺すぞ」と言っていただきました。「イクラ?そんな高いもん!」と怒りすぎて目が飛び出しそうになっての「殺すぞ」。人間って、こんなに白目が血走るんだと教えてもらいました。

小林:事実、本当にお世話になってますからね。どれだけお金がなくても、絶対にマイルドさんがしっかりと振る舞ってくださいますし。なんなら消費者金融に行ってから飲みに連れて行ってくれたりもしてましたし。感謝です。

友保:当時マイルドさんが芸人同士でルームシェアしていた家にもよく行かせてもらいました。リビングで飲んでいて、トイレに行くためにマイルドさんが普段生活している部屋を通ると、大きなZZ(ダブルゼータ)ガンダムのプラモデルの箱がありまして。「お、ダブルゼータや」と思ってうれしくなって箱を開けたら、中にキャットファイトもののAVがぎゅうぎゅう詰めに入ってまして(笑)。

次のページ
週2日の舞台で月50万円もらえたら最高