かつてメイウェザーとも対戦した朝倉未来(2022年9月)

■ブレイキングダウンとは「フィールドが違う」

――「ヤンキーが輝く時代になった」との批判もありました。

 ああいうものがあってもいいと思いますよ。ブレイキングダウンによって救われている人は間違いなくいるはずですから。

――救われている、とは?

 不良だからイカン、と言いたい人もいるのでしょうが、じゃあブレイキングダウンのような場がなくなったら、彼らは余った力をどこに使うのか。良からぬ方向に使わないとも限らないですよね。そういう意味では、ブレイキングダウンは社会に有益だと思いますし、そもそも不良からプロの格闘家になったとか、チャンピオンになった話って昔からあったじゃないですか。格闘技って、そうした不良たちにとってのセーフティーネットの役割もあったはずなんです。

――青木さんは、格闘技とは「芸事」で「アート」だともおっしゃっていますが、ブレイキングダウンはその範疇に入りますか。

 まったく別物、フィールドが違いすぎます。大きな意味では格闘技に入るとは思うし、人気なのは事実ですから、格闘技を名乗って格闘技への関心を集めてくれるのは、まわりまわってありがたいとは思いますけどね。

――青木さんは「バカ発見器」と動画でおっしゃっていましたが、格闘技ファンの方からも、あれは違うとの声が出ています

 別物過ぎて腹も立ちません。ブレイキングダウンがやっていることは「それっぽい」で、僕がやっていることは「それ」なんです。大切なのは「解像度」です。ブレイキングダウンはこだわりがないから、ぼやけている。僕は一つ一つの作りを大切にしたい。ブレイキングダウンを見れば、逆に違いが分かってもらえると思っています。

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「僕が目指しているものとは違う」