「自分はバカじゃなかった」ホッとした娘

 ディスレクシアは学習障害(LD)のひとつで、知的発達に遅れはないが、読む、書く、計算する、推論するなどの能力のうち、読み書きが苦手な障害だ。とくにアルファベット語圏に多く、米国では1割前後の人に障害があると言われる。日本でも約2%の児童に診断の必要があるという報告がある。

 念のため、英語の読み書きの評価をしているNPO法人EDGE(エッジ)にも相談したが、ここでもディスレクシアという判断だった。

「やはりそうだったか」。母には米国人の友人も多く、ディスレクシアの知り合いが何人かいた。

 娘に障害のことを説明すると、娘はホッとしたように言った。

「自分のせいじゃない。自分がみんなよりバカだというわけでもないんだ」

 原因がわかったのだから、次は娘の学習環境を支えるために動こう、と母は動き出した。

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