在京球団の首脳陣は同情的な見方を示す。
「岡本の三塁の守備は球界トップクラスです。一塁も大山と遜色ないレベルで守れる。メジャーリーグのゴールドグラブ賞のように、複数のポジションを守る選手が評価される『ユーティリティ部門』を設けるべきだと思います。あの守備能力で今年選出されなかったのは気の毒ですよ」
過去にも受賞者を巡り、選手から疑問の声が上がったことがあった。
日本ハムの新庄剛志監督は、同球団でプレーした05年は右手を負傷した影響で108試合出場にとどまったが、ゴールデン・グラブ賞の外野手部門に最多得票で選出された。投票結果に納得がいかなかったのだろう。「今年のオレのゴールデン・グラブ賞はおかしい。1年間この賞を心の中で目指して取り組んでいた選手に申し訳ない。来年からは、印象ではなく数字で選んで欲しい。そうでないとこの素晴らしい賞の価値がなくなってしまう」と球団を通じてコメントし、表彰式を欠席。大きな反響を呼んだ。
近年は、同一リーグで同じ守備位置の平均的な選手が守る場合と比較し、守備でどれだけの失点を防いだかの指標となるアルティメット・ゾーン・レーティング(UZR)が守備能力を測る指針になっている。昨年はネフタリ・ソト(DeNA)が一塁でリーグトップのUZR9.5を記録したにもかかわらず、UZR1.5の中田翔(巨人)が受賞した投票結果に、「ファンのみなさんおしえてほしい」「ゴールデングラブはどうやって選びますか?」と自身のインスタグラムで疑問を投げかけた。