一塁手部門で受賞した阪神の大山悠輔
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 守備の名手が選ばれる三井ゴールデン・グラブ賞の受賞者が11月10日に発表された。

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 セ・リーグは38年ぶりの日本一を飾った阪神から、捕手部門で坂本誠志郎、一塁手部門で大山悠輔、二塁手部門で中野拓夢、遊撃手部門で木浪聖也、外野手部門で近本光司と、球団別で最多の5人が受賞。二塁手部門で昨年まで10年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞していた菊池涼介(広島)は2位の107票で、中野に3票及ばなかった。一方、パ・リーグは遊撃手部門で熾烈な争いに。6年連続6回目の受賞となった源田壮亮(西武)と2位の紅林弘太郎(オリックス)はわずか1票差。紅林に票を投じた通信社の記者は「身のこなし、ボールさばきなど守備技術の面では源田が上ですが、今年はWBCで骨折した影響で5月下旬まで欠場していた。紅林も打撃の状態が上がらず開幕は2軍スタートでしたが、4月中旬から遊撃で出続けていた。肩の強さは紅林のほうが上で、深めの守備位置から安打性の打球をいくつも内野ゴロにしていた。今年に限って言えば紅林のパフォーマンスが受賞するにふさわしいかなと。でも源田が選出されたことには納得しています」と語る。

 チーム事情で複数のポジションを守ったことにより、守備の印象度が薄くなってしまったのが岡本和真巨人)だ。三塁手部門で2021年から2年連続ゴールデン・グラブ賞を受賞したが、今年は本職の三塁で82試合のスタメン出場にとどまり、一塁で52試合、左翼で6試合先発出場した。

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