<左翼手>
■佐野恵太(DeNA)

 主将の役割を果たせなかった。2020年に打率.328で首位打者に輝いた男は、昨季も最多安打のタイトルを獲得して打率.306をマークし、自己最多の22本塁打も放った。だが今季は打撃不振に苦しみ、6月に月間打率.322も続く7月は打率.224と低迷。8月には好機に代打を送られる屈辱も味わった。そしてCS前の9月30日に右有鈎(ゆうこう)骨骨折で、最終的にレギュラー定着以降、自己ワーストの打率.264で、13本塁打、65打点でシーズンを終えた。チームは3位でレギュラーシーズンを終えた後、CSファーストステージで敗退。主将の佐野がもっと元気だったならば、また違った結果になっていたかも知れない。

<中堅手>
■丸佳浩(巨人)

 推定年俸4億5000万円の働きではなかった。2018年のFA加入から5年契約最終年となった今季、開幕から調子が上がることがないまま低空飛行が続き、121試合出場で広島時代の2012年以降自己ワーストの打率.244に終わり、2013年から10年間続けてきたシーズン100安打も途切れた。18本塁打、47打点も高額年俸の主力選手としては物足りない。2016年から広島で3連覇、2019年から巨人で2連覇と個人5年連続のリーグ優勝を味わった男だが、この2年はBクラス…。もちろん丸一人のせいではないが、責任はあった。現在34歳。来季は今後のキャリアを左右するシーズンになりそうだ。

<右翼手>
■アキーノ(中日)

 全くの期待外れに終わった。メジャー通算244試合41発の実績を持つドミニカ共和国出身の新大砲として大きな期待を背負い、開幕4番に座るも5試合で19打数3安打の打率.158で5番降格。結局、20試合出場で打率.154、1本塁打、6打点で、計68打席の半分近い32三振を喫し、守備でも3失策といいところなし。5月以降は出番なくシーズン終了となった。この開幕前の「4番・アキーノ」の構想があっさりと瓦解したことが、中日の得点力不足と最下位低迷の大きな要因となった。年俸は推定120万ドル(150円換算で約1億8000万円)。日本野球に順応できず、1年のみでの退団が決まった。

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