<二塁手>
■山田哲人(ヤクルト)
苦しいシーズンだった。今年3月のWBCでは存在感を見せて世界一に貢献したが、レギュラーシーズンでは満足な成績を残すことができず。トリプルスリーを3度達成した姿は今季、さらに薄まってしまった。下半身のコンディション不良で2度の戦線離脱もあった中、出場105試合で打率.231、14本塁打、40打点、4盗塁という成績に終わった。これが下位打線を打つ助っ人選手ならば許容範囲だが、年俸5億円の3番打者としては完全な期待外れ。まだ31歳。老け込む年齢ではない。7年契約の4年目となる来季は、再び勝負強いバッティングでチームを優勝に導きたいところだが、果たしてどうなるか。
<三塁手>
■高橋周平(中日)
もはや居場所はないのか。開幕戦に「3番・サード」でスタメン出場したが、7歳下の石川昂弥が復帰して以降は一気に出番減。計86試合出場も途中出場が多く、スタメンは35試合のみ。出場した試合でも輝いた場面は少なく、打率.215、0本塁打、14打点という成績で、プロ12年目で初めて1軍ノーアーチに終わった。ドラフト1位で入団してから2018年にスタメンに定着し、翌2019年から3年連続でシーズン120安打以上を達成したが、昨季は66安打とほぼ半減すると、今季はさらに少なく34安打のみ。巻き返しを期待したいが、一部報道でトレード要員として名前を挙げられるなど立場は危うい。
<遊撃手>
■森敬斗(DeNA)
期待を集めていただけに残念だった。高卒ドラフト1位入団のプロスペクトとして順調な成長を遂げ、昨季成績(61試合出場、打率.236、2本塁打、6打点)からプロ4年目となる今季のブレイク候補として挙げられていた。その中で「8番・ショート」で自身初の開幕スタメンを勝ち取ったが、出場2試合6打数1安打で4月24日に登録抹消。6月14日に再昇格したが打撃不振で結果を残せずに同30日に2度目の2軍落ち。そして7月29日の2軍戦で右手有鉤(ゆうこう)骨を負傷し、8月1日に手術を受けてシーズンを終えた。残った数字は9試合で打率.167、0本塁打、1打点だった。