11月6日、今年の第2次戦力外通告期間が終了した。既に引退の意向を表明している選手や育成選手として再契約する見込みの選手も含まれているが、12球団合計で143人が自由契約となっている。11月15日には12球団合同トライアウト(鎌ケ谷スタジアム)が行われるものの、ここから来季も支配下選手としてプレーできる選手は一握りと言えるだろう。
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一方でこのオフは自由契約とならなかったものの、苦しい立場となっている選手も少なくない。まず大きな話題となっているのが銀次(楽天)だ。10月13日には複数のメディアから来季の構想外となっているという報道があったものの、結局球団からは正式な発表はないまま通告期間は終了している。
銀次は球団創設2年目の2005年の高校生ドラフト3巡目で入団し、生え抜き選手としては初となる通算1000本安打も達成したまさに球団の顔と言える選手の一人である。しかし今年は出場機会が激減。一軍でわずか6試合の出場で1安打という成績に終わった。来季も現役を続けるかは極めて不透明な状況で、その動向を注目しているファンも多いが、仮に残留となったとしても正念場のシーズンであることは間違いないだろう。
セ・リーグで実績がありながら、ここ数年一気に苦しい立場となっているのが小林誠司(巨人)だ。2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、2019年のプレミア12では侍ジャパンにも選ばれるなど球界を代表する守備型のキャッチャーとして活躍したが、2019年オフに4年契約を結んでからは成績が一気に悪化。この4年間で放ったヒットはわずか22本に終わっている。
毎年のようにトレードの噂がありながら残留となってきたが、今年で契約が切れることを考えると、このオフには大幅減俸となる可能性は極めて高い。同じ捕手出身の阿部慎之助新監督がどう小林を評価しているかは分からないが、来年で35歳という年齢を考えても、選手生活の大きな分岐点となるシーズンとなりそうだ。