「自己啓発には限界がある」自分の弱点を三つぐらい把握しておいて　しいたけ.さんがアドバイス

　AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:自己主張が苦手で他人を優先する性格のためか、今までハラスメントにたくさん遭ってきました。自尊心が低いのが原因だと思うのですが、自分に自信がない。心理学・自己啓発・精神世界・宗教……生きづらさを解消するために常時触れてますが、これからもこんな自分が続くのかよ！！と思うと目の前が薄暗い。そろそろ解放されたい！何かアドバイスがあればお願いします。（女性／無職（パワハラで退職）／41歳／いて座）

A:これは個人的な意見なんですが、「自己啓発には限界がある」というのが僕の今まで生きてきた中での一つの結論です。自己啓発に深くハマりすぎるよりも、日常生活と半々ぐらいにやるほうがいい。

　自己啓発には僕自身もすごく助けられたことがあります。自分が本当に迷った時とか、どん底に落ちた時とか、自分の調子が10段階あったとして0から1に上がる時には、確かに助けになります。

　でもそれは、ホップ・ステップ・ジャンプの、ホップの段階。その次のステップ・ジャンプまでは自己啓発では賄うことが難しいです。

　なぜなら、自己啓発で学んだことを実践する現場が実際の人間関係であり、社会であるから。「こういう姿勢で生きていけばいいんだ」と自己啓発から学んでも、一歩外に出れば強敵がすぐに現れます。

　そういう時、これも一つの修業だなと思って「それは失礼じゃないですか」って言わなきゃいけない。ちゃんと波風を立てることも、生きていく上ではやらなきゃいけないことであると思います。

　ただ、いきなり「これおかしいですよね」と立ち向かえっていうのも結構ハードルが高い。そこで僕自身が実践している、対人関係でうまくいくコツをお伝えしたいと思います。