石破茂衆院議員も自身の派閥「水月会」のホームページの政策コラムにこう書いていた。
〈かつて自民党の国会対策には、国会を運営するに当たって、野党に7割の配慮をするという「7:3の構え」という教えがありました。予算案にせよ法律案にせよ、国権の最高機関である国会に審議をお願いし、早期成立を図る環境を作るのはあくまで政府・与党の側なのだから、可能な限り辞を低くし、平身低頭の姿勢に徹するよう教えられたものでした〉
こうした謙虚な姿勢はどこへ行ってしまったのか。
2018年7月31日、大島理森衆院議長が通常国会を振り返る談話を発表した。森友学園問題における財務省の公文書改ざんなどを受け、安倍政権に反省と改善を促す異例の議長所感だった。行政府と立法府のあるべき姿を説いている。
〈この国会において、(1)議院内閣制における立法府と行政府の間の基本的な信任関係に関わる問題や、(2)国政に対する国民の信頼に関わる問題が、数多く明らかになりました。これらは、いずれも、民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題であり、行政府・立法府は、共に深刻に自省し、改善を図らねばなりません〉