私が「なんで?」と尋ねると、「ダダがなりたかったけど、もうできないから僕が代わりにやってあげるんだ」ということでした。
本当に驚きました。私も「ダダも泣いて喜んでいると思うよ」、「優しい気持ちを持っていてくれてママもダダも本当に嬉しい」と答えました。だけど、「ステキなことだけど、自分がなりたい自分になってくれていいんだよ」とも伝えました。息子の人生は息子の人生ですから。
私は虫が本当に苦手で、殺虫剤のスプレー缶に虫の絵が書いてあるだけでもダメです。これまではryuchellが退治してくれていたんですが、最近は息子が退治に協力してくれるようになりました。私の前に出て守ってくれようとしてくれています。スプレー缶に「シール貼ろうか?」とも言ってくれました(笑)
日常の節々で、息子はryuchellがいなくなったことを受け入れて、前に進もうとしていることが伝わってきます。死を理解しているからこそ苦しいはずなのですが、ポジティブに過ごしてくれている息子に感謝しています。ryuchellも感謝していると思います。
(構成/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)