だが、“興味”だけでチームを作るべきではない。そこで期待したいのが、22歳の細谷真大だ。柏で昨季8ゴールを決め、今季はチームが16位に低迷している中で、ここまで12ゴール。武器は爆発的なスピードによる裏抜けだが、身長177センチで体の強さもあり、ポストプレーや守備面でも貢献できる万能型FW。最前線で体を張りながら自らのゴールを決めることができる人材だ。A代表は2022年7月のE-1選手権で1試合に出場したのみ。現在はパリ五輪を目指すU-22代表に参加しているが、そこでエースとして結果を残せば、森保ジャパンへの“昇格”も時間の問題だろう。
欧州サッカー界の流行を見ても、ウイングプレイヤーの躍進とともに、昔ながらのCFの価値が再評価されている。それでなくとも、現在の日本代表には、伊東、三笘、久保と、サイドを“個の力”で打開できるタレントがいる。現状、上田と古橋をスタメンで併用し、浅野と前田がジョーカーとしてW杯予選に向かうことになるだろうが、来年以降の戦いを考えれば「進化」が必要だ。快進撃を続ける森保ジャパンが“日本史上最強”になるために、是非とも「絶対的ストライカー」の出現に期待したい。(文・三和直樹)
