アスリートとして尊敬しているのはイチローだ。「ひたすらに野球を極める姿に感動したし、衝撃を受けました。何か一つのことを極めることはものすごく難しい。僕も人生をかけてバスケを極めたいという気持ちにさせてくれたんです」(撮影/蜷川実花 hair & make up 赤間直幸)
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 FIBA バスケットボール ワールドカップ 2023(W杯)を勝ち越し、48年ぶりに自力でパリ五輪への出場を決めたバスケットボール男子日本代表。チームの司令塔である河村勇輝選手がバスケにかける思いを語ってくれた。AERA 2023年10月16日号より。

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 W杯での経験を経て、河村勇輝は「海外でプレーしたい」という思いはより大きくなったと話すが、まだ今は準備段階だという。

「何が何でも海外に行くことが正解かというと、それは違うんじゃないかと思っている。どんな環境であれ自分次第。国内でもスキルは伸ばせる。たしかに、日本語は通じず、知り合いもいない、甘えがない世界に行くこと、競技レベルの高い海外に出ることによって得られるものは大きいと思う。国内で得るものが少なくなったときが海外挑戦のタイミングだと思います」

 飛ぶ鳥を落とす勢いで、今や日本バスケ界の顔とも呼べる存在の一人に成長した河村。その自覚も十分にある。

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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