集団心理が働くことで普段は絶対にしないことをしてしまう。阪神優勝を理由にして暴れることで普段の抑圧された生活から一時的な開放感を得ようとする部分もあるのだろう。
キタ、ミナミなどの大阪市内では既に「阪神優勝」の文字を街中で見かけ、その瞬間に向けて盛り上がってきた。
しかし甲子園球場の“お膝元”阪神尼崎駅周辺は優勝を目前にしても、意外と落ち着いた雰囲気が漂っているという。
「絶対に優勝して欲しいし、アレの瞬間が来たら優勝記念セールなどで盛り上がるはず。しかし近年はコロナ禍で閉店したお店も多く阪神に対しても冷静に接する人々が増えた。生まれた時からそこにある球団は家族同様の存在なので温かく見守っている」(阪神尼崎駅前商店街関係者)
尼崎中央3丁目商店街は「日本一早いマジック点灯」で有名、アーケード街には常に「六甲おろし」が流れている。優勝に向けて大変な盛り上がりかと思いきや、割と冷静なことに驚かされる。
「全体的な盛り上がりは前回優勝した2005年などの方が凄かった。マジックが1つ減るごとに連日、優勝したかのような大騒ぎだった。日本全体が景気後退している影響もあるようにも感じる。しかし優勝したら全世界にいる虎党の財布の紐が緩み、多大な経済効果があるのは間違いない」(スポーツマーケティング会社関係者)
優勝した場合の経済効果は800億円を超えるという試算もある。コロナ禍で経済に大打撃を被った日本全体を元気にするのは間違いないだろう。
「バスケW杯も戦前の盛り上がりは小さかったが、日本代表が結果を出すにつれて日本中を巻き込む盛り上がりとなった。阪神も同様、優勝目前になれば今のような冷静さを保つのは難しいはず。節度を守った上で喜びをみんなで分かち合いたい」(阪神担当記者)
阪神に携わるもの誰もが「いよいよ優勝だ」と気持ちが昂りつつある。来るべき「アレ」を大阪、そして日本中がどのような形で迎えるのか。大人の紳士的対応で勝者たちを讃えて欲しい。