東山氏は1979年に事務所に入所。85年に、錦織一清さんと植草克秀さん(両氏とも2020年末で退所)とともに少年隊として「仮面舞踏会」でレコードデビューを果たした。その後はドラマや映画、舞台に幅広く活躍してきた。事務所では最年長であると同時に、ジュリー氏との親交も深く、東山氏は会見で14歳の頃にジュリー氏と初めて会い、「幼なじみのような関係」と語っていた。
最年長であるがゆえに、事務所を背負っているという気持ちも強いのだろう。同氏は以前、自身がキャスターを務めていた情報番組「サンデーLIVE‼」(テレビ朝日系)で、ジャニー喜多川氏の性加害に関して、「最年長である私が最初に口を開くべきだと思い、後輩たちには極力待ってもらいました」などと前置きし、こう述べていた。
「現在在籍しているタレントは、どうすべきなのか、告発されたみなさんにどう対処するべきなのか、そもそもジャニーズという名前を存続させるべきなのかを含め、外部の方とともに、透明性をもってこの問題に取り組んでいかなければならないと思っています」
しかし、これだけ事務所や創業一家と関係の深い東山氏に、改革ができるのだろうか。同氏は会見で、ジャニー喜多川氏の性加害を「鬼畜の所業」と表現し、同氏への愛情は全くなくなったと話すなど、決別ともとれる発言をしていた。
石川氏はこう話す。
「彼に改革ができるだけの力があるかはわからない。ただ今回の会見を見たファンは間違いなく彼を支えると思う。タレントを辞めてまで社長に就いた彼の覚悟が伝わっているでしょうから。あとはスポンサーがどう動くか。それ次第です」
果たして、東山氏は同事務所を改革する手腕はあるのか。
(AERA dot.編集部・唐澤俊介)