故・ジャニー喜多川氏の性加害問題を受け、ジャニーズ事務所が7日、都内で記者会見を開いた。会見では、9月5日付で、藤島ジュリー景子氏が社長を退き、同日付で新社長に同事務所所属タレントの東山紀之氏(56)が就任することが発表された。会見には両氏のほか、「ジャニーズアイランド」の社長で、元V6の井ノ原快彦氏と弁護士の4氏が出席した。
東山氏は冒頭、年内で芸能活動を引退し、「人生をかけてこの問題(ジャニー氏の性加害問題)に取り組んでいく覚悟」だと話した。また、外部専門家による「再発防止特別チーム」の提言を受け入れ、被害者の救済に全力を尽くすことやガバナンスの強化などをしていく考えであることを強調した。
会見に出席した芸能リポーターの石川敏男さんはこう話す。
「今回の会見は、仕切りの悪さもあり、質問が深まっていかなかった。本当なら質問を重ねて厳しく追及していくことで本心が出ていくもの。しかし、それがなかった。事務所にとっては救われた形になった。本来は、会見場に参加した人たちが『ジャニーズ事務所は犯罪を犯した会社なんだ』という意識を強く持って、もっと厳しく追及するべきだったと思う。これはメディア側の問題です」
東山氏はジャニーズ事務所にとってどのような存在なのか。石川さんは言う。
「いわばジャニーズの“長男”。創業一家との関係も深い。社長に選ばれたのは、彼の誠意のようなものが世間に伝わると思ったからではないか。会見を見るとその通りになっていたので、ジュリー氏の選択は間違っていなかったと思う。その意味では、彼は上手に会見したと思います」