「生理」という身近なテーマから社会課題に向き合い、世代や性別を超えた対話を生み出す女子高生たちがいます。品川女子学院の中高生による有志団体CLAIR.(クレア)の活動は、学校外へも着実に広がっています。今回は、東海大学付属高輪台高等学校での講座後、6人のメンバーによる座談会を実施。クレアの活動への思いや、品川女子学院の魅力について語ってくれました。※別記事<「生理をもっとオープンに」品川女子学院生徒による“出張講座”とは? ナプキンに初めて触れる男子生徒たちに“気づき”も>から続く
【図】女性の約7割が「生理のときにピンチになった!」ほか、クレアによる生理に関するアンケートはこちら(全4枚)自分自身の課題意識が参加のきっかけに
――クレアは現在、何人ぐらいのメンバーで活動しているんですか?
守谷 47人です。学習班と広報班に分かれて、週に1回ミーティングをして勉強会をしています。またインスタグラムの投稿などをしたり、対面やオンラインで小学生親子や小中高校、企業での講座をしたりしています。
小泉 メンバーは中学生は1~3年生まで、高校生は2年生までですね。
――どうしてこの活動に参加しようと思ったのでしょうか。
守谷:クレアはもともと2つ上の先輩が立ち上げた団体で、私たちが中学3年生の10月頃にメンバーの募集がありました。
私はもともと生理痛が重くて、婦人科に行って薬をもらい始めて数カ月経ったところだったので、自分自身とても課題意識を持っていました。他の学校に行って講座ができるところが革新的だなと思い、参加を決めました。
飯田 中学2年生のときの文化祭で、私たちのクラスは生理についての展示発表を行いました。「生理用品を紹介する」くらいのシンプルな内容でしたが、展示の準備を進めるなかで、男性の理解が少ないという問題が見えてきて。「いかに男性に教室に入ってもらい、展示をみてもらえるか」にこだわっていたんです。
その1年後にちょうどクレアの募集が来て、「文化祭で取り組んだ内容だ!」とテンションが上がって(笑)。よりたくさんの実践的な知識をつけられると思ったので応募しました。

男子校は「生理って血が出るんだ」というところから
――今回(東海大学付属高輪台高等学校)の講座は共学校でしたね。講座を開くことで、どんな気づきがありましたか?
守谷 学校ごとに全然違いますね。今回のような共学校では、男性も女性もいるので、どちらに講座内容を合わせるのか、学校生活を続けていく上で私たちの講座がマイナスにならないように配慮する点も多いです。例えば、女性に対して「無理に個人的な体験談は話さなくてもいいですよ」とアナウンスをする、などです。
講座をするたびに反省と修正を繰り返して、初期の頃よりも伝わる講座になっているかなと思います。
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