大谷が来季は二刀流としてプレーすることが厳しくなったことで、「FAでの市場価値が大きく下がった」という指摘が米国メディアの間では目立つ。今オフに2度目のトミー・ジョン手術を受けた場合はマウンドに復帰する時期が再来年の24年以降となり、野手としても来年の開幕に間に合わない可能性がある。手術を回避して保存療法を選択した場合も、故障の再発が懸念される。
獲得することにリスクが
スポーツ紙デスクは、「エンゼルス残留が現実的な選択なのでは。二刀流での起用法に一番理解を示している球団だし、チームで古株となった大谷からもこのチームを強くしたいという思いが強く伝わってくる。来年に30歳という年齢を考えると故障を抱えた選手を二刀流で獲得することにリスクが伴う。FA戦線から撤退する球団が出てくると思います」と分析する。
一方で、米国で取材する記者からは違った見方が。
「大谷はメジャーの顔とも言えるスーパースターです。コンディションが万全であれば、二刀流で活躍することを証明している。今回の故障で市場価値は少し落ちたかもしれませんが、むしろ資金面で獲得できるチャンスがあると考えて、争奪戦に名乗りを挙げる球団が増えるのでは。大谷も高額な年俸より、二刀流で自分の力を発揮できて優勝を狙えるかどうかが判断基準として大きなウエートを占めるでしょう。そう考えると、同じロサンゼルスに本拠地を置くドジャースが最有力候補になる。温暖な気候でリハビリに打ち込めますしね。来年は野手に専念で指名打者として出場し、25年以降に二刀流で復活を目指せばいい」