立浪和義監督
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 中日が危機的な状況に瀕している。借金25を抱えて最下位に低迷。優勝どころかCS進出も厳しい。2年連続最下位に沈めば球団史上初の不名誉な記録となる。

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 中日を取材するスポーツ紙記者は厳しい表情を浮かべる。

「負けが込んでいるのもあると思いますが、チームに一体感が感じられない。近藤廉が8月25日のDeNA戦で10失点を喫したデビュー登板が象徴的でした。めった打ちを食らっても一塁を守っていた宇佐見真吾が声を掛けにいったぐらいで、他の野手はマウンドにいかない。ベンチに戻ってきた近藤を真っ先に迎えたのも後藤駿太で、他球団から移籍してきた選手です。若手が多いので自分のことで精いっぱいなのかもしれませんが……寂しいですよね。細川成也、宇佐見と移籍組の活躍が目立ちますが、生え抜きの選手たちが奮起しないと上位浮上は望めませんよ」

 中日は2012年以来優勝から遠ざかり、10年間で9度のBクラスと低迷期に入っている。昨季からチーム再建の命運を託されたのが立浪和義監督。13年ぶりにチームに復帰した「ミスタードラゴンズ」にファンの期待は大きかったが、その希望が時間の経過とともに失われていく。昨年は66勝75敗2分けで6年ぶりの最下位に。ただ、この時点では指揮官を擁護する声が少なくなかった。岡林勇希は最多安打のタイトルを獲得するなど大ブレーク、高橋宏斗も6勝7敗、防御率2.47と頭角を現すなど明るい材料が見られた。オフにはドラスティックな戦力のテコ入れを図る。二遊間を守っていた阿部寿樹(現楽天)、京田陽太(現DeNA)をトレードで放出し、涌井秀章、砂田毅樹を獲得。得点力強化へ、アリスティデス・アキーノ、オルランド・カリステ、ソイロ・アルモンテを補強した。

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チーム内に競争が見られない