――今、力を入れていることは何でしょうか。
「マインドフルネス」を学び、教えています。コロナ禍で在宅時間が増えたときに、大学院で心理学を学びたいと思い立ちまして。調べていたら、近代心理学のなかにマインドフルネスが出てきて、ああこれだとピピッときたんです。
日本でも瞑想ブームがありましたが、マインドフルネス瞑想は医学的エビデンスのもと、⾝体の感覚を使っていく、脳科学と密接に繋がっている瞑想法です。
マサチューセッツ大のオンライン授業に飛び込んでみたらとても楽しくて、さらにスタンフォード大などでも受講を続け、合間に週1回の勉強会にも出席しながら、2年ほどかけてトレーナーの資格も取りました。
私は「心の筋トレ」と捉えているのですが、毎朝、瞑想もしています。呼吸に意識を集中させるなかで、自分の思考パターンに気づき、広い選択肢の中で的確な解決策を⾒つけられることもあります。
――保育に関わる仕事について今後、どのように取り組んでいかれますか。
保育の現場は、何よりも大事なお子さんの命を預かりますので、親御さんの心配がよくわかり、信頼関係は絶対だと考えています。そして重圧だけを感じていては新しいものは何も生まれませんので、誠実な姿勢でベストを尽くしながら、楽しみたいですね。現場にもどんどん足を運んでいます。
(AERA dot.編集部・市川綾子)