中日の岡林勇希が8月13日に、球団記録の「25試合連続安打」(1949年に西沢道夫が達成)を更新した(日本最多は広島・高橋慶彦の33試合)。チーム成績は低迷中だが、ほかにも中日におけるチーム記録とその背景を探った。
【1】中日史上最高の外国人打者は誰?
右打者最高打率は1995年アロンゾ・パウエルの・355。パウエルは94年から3年連続首位打者だ。テーマソングの山本リンダの「狙いうち」は、ピッタリの選曲だった。ちなみに落合博満の中日時代の最高打率は91年・3395。その年は古田敦也(ヤクルト)・3398に僅差で敗れた。
パウエルは中日6年間で通算765安打を放っている。ダヤン・ビシエドは昨年までの7年間で通算926安打だ。首位打者は1回。それでも一塁手でゴールデングラブ賞を2回受賞している(2020、21年)。
今年のような長打力不足を見ていると、かつてのタイロン・ウッズ(06年47本塁打=本塁打王、151三振)やトニ・ブランコ(09年39本塁打=本塁打王、157三振)のように「助っ人は一発があるほうがいい」と思うかもしれない。
しかし、ウッズが中日に入った2005年は、二塁手・荒木雅博が最多守備機会シーズン913回の日本記録を樹立している。ウッズが「不動の一塁手」だったため、必然的に守らなければいけない範囲が広くなり、いつもゼイゼイ息を切らしていた。
意見は分かれるところだが、そう考えると今季不振に苦しむにせよ、ビシエドが球団史上最高の打者かもしれない。