【3】権藤、権藤、雨、権藤
中日で凄いのは投手が「たくさん」投げていることだ。
雨天中止以外はいつも投げているイメージから、「権藤、権藤、雨、権藤」という伝説のフレーズが生まれた権藤博。
1961年は69試合で実に429回1/3(日本記録)を投げ、35勝19敗の数字を残している(日本記録は西鉄・稲尾和久らの42勝)。現在の規定投球回が143回だから約3倍で、321被安打310奪三振、防御率1・70。翌62年も61試合362回1/3を投げ、30勝17敗。肩を痛め、打者に転向した。
中継ぎの浅尾拓也は、2011年に79試合登板(日本史上4位タイ)、52ホールドポイントを挙げて、中継ぎ投手初のMVPの栄誉に浴した。前年10年の59ホールドポイントは日本記録だ。
そして、抑えの岩瀬仁紀。通算1002試合登板は、打者の試合出場と見間違えるような数字だ。しかも通算407セーブ。シーズン最多こそデニス・サファテ(ソフトバンク)の54に譲るが、サファテは日米通算234セーブ。岩瀬はシーズン40セーブ以上が5回もある。
実働29年、50歳まで投げ続けた山本昌も忘れられない。先発、中継ぎ、抑えの各分野で中日が鉄人記録を保有している。