菅野隼人さん(右)と菅野貴文さん(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 ゲイファミリーの子育てについて、たぶん否定的な反応をする人も出てくると思うけど、その人たちの視点も受け入れつつ、どううまくかわせるかを考えていけたら。彼となら協力して子どものことを幸せにできるって思います。

菅野貴文[35]看護師/公認心理師

かんの・たかふみ◆1988年、広島県生まれ。最初の大学では心理学を専攻、さらに別の大学で看護を学ぶ。大学病院や訪問看護ステーションに勤務。公認心理師、産業カウンセラーの資格も持つ

 出会ったとき、僕は看護師1年目で彼は5年目。僕が立て続けにミスをして落ち込み、仕事をやめようかと悩んでいたら、彼が「先輩や上司にどう思われても、患者さんに信頼されているんだから大丈夫」と言ってくれて、すごくうれしかった。芯が通っていて、看護師として尊敬しています。

 公認心理師の資格を取れたときは僕以上に喜んでくれて、転職で2次試験に落ちてしまったときは僕以上に泣いてくれた彼。この人と一緒にいてよかったなと感じます。

 意志が強い彼に学ぶことも多いです。僕は納得できないことを言われても反論できないほうでしたが、最近は「ちょっとおかしいと思います」などと言えるように。

 のんびりした彼に、せかせかした僕が文句を言いがち。でも頑張って働いてくれて、いざというとき頼りになるところ、本当に感謝してます。

 食べる量が増えているのが、ちょっと心配。子どもが成人するまでちゃんと健康でいてほしいから、これからも気を付けて生活していこうね。

(構成・大塚玲子)

AERA 2023年8月28日号

暮らしとモノ班 for promotion
【フジロック独占中継も話題】Amazonプライム会員向け動画配信サービス「Prime Video」はどれくらい配信作品が充実している?最新ランキングでチェックしてみよう