お盆も過ぎ、永田町の興味は9月の内閣改造と自民党役員人事だ。注目は「影の首相」とも呼ばれる岸田文雄首相の右腕、木原誠二官房副長官の処遇だろう。何事もなければ入閣が濃厚だったが、週刊文春のスクープ記事で一気に状況が変わってしまった。8月17日、木原氏が岸田首相の訪米に同行すると、様々な臆測を呼んだ。
【写真】政府専用機を降り、岸田首相の後ろでニッコリの木原誠二官房副長官
今回、岸田首相に木原氏が同行したことについて、自民党幹部がこう話す。
「ぎりぎりまで木原氏が同行するのかハッキリとは聞かされていなかったが、たぶん今回もキャンセルではないかと思っていた。それがテレビで岸田首相の隣に木原氏がいるのを見て驚いたよ」
大手メディアも驚いたのか、
「岸田首相の訪米に木原氏同行」
と速報を出していた。
当たり前の同行なのに速報
「首相の外国訪問の際は、官房副長官が同行して官房長官が官邸を守る。木原氏が同行するのは当たり前で、何も特別なことはない。それが速報されるというのは、問題をスクープした『文春砲』の影響がいかに大きいかの証明では。大手メディアもそれを認めたということでしょう」
と話すのは、自民党の政務調査役を長く務めた政治評論家の田村重信氏だ。
週刊文春は7月、木原氏の妻が、元夫の不審死について警視庁の事情聴取を受けたと報道し、その後も続報を出し続けている。
木原氏はこの件について公の場では何も説明しておらず、弁護士からの文春に対する抗議文と「文春側を刑事告訴した」との動きが伝えられただけだ。