「要するに、予算の問題です。教育にお金をかけてこなかったつけが回ってきている」
一方、カウンセラーやソーシャルワーカーが常勤となっても生徒指導の役割がなくなるわけではないという。
「児童生徒にこまめに声をかけたり、話を聞いたりするのは生徒指導の基本です。そうすると子どもたちは、自分は大切にされているという感覚を覚えて、自分という存在を大切にする気持ちが芽生えてくる。それを基盤に、他者の存在も大切なものと認めるようになる。教員の仕事にゆとりができて、子どもと関わる密度が濃くなれば、それは子どもたちの幸せにもつながる。そうなればいいな、と思っています」
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)