菅前首相を「政界の親父」と呼んでた
“木原問題”がじわじわと「岸田政権」にダメージを与える一方で、「自民党」にとって大きな衝撃となったのが、洋上風力発電事業をめぐる秋本真利前外務政務官の問題だろう。東京地検特捜部は8月4日、風力発電会社から3000万円を収受した容疑で秋本氏の国会事務所と地元事務所を家宅捜索した。
秋本氏は党内きっての反原発議員で、同じく脱原発派の河野太郎デジタル大臣に近いことで知られる。そもそも秋本氏が国政入りしたのは、秋本氏が富里市議時代に母校の法政大学の大学院で授業を受けた河野氏の勧めによるものだった。また法政大学を介して、秋本氏は同窓の菅義偉前首相とも近く、「偉駄天の会」や「ガネーシャの会」に所属。菅前首相を「政界の親父」と呼んで憚らない。
東京地検特捜部の家宅捜索を受けた4日の午後、秋本氏は外務政務官を辞任し、翌5日には自民党に離党届を提出した。騒動を鎮静化させようとする“意図”が働いたのは明らかだ。
フェードアウトを狙った秋本氏に対し、「往生際が悪い」のが松川るい参院議員だ。松川氏は7月24日から28日まで行われた自民党女性局の“フランス研修”に参加。その際に同行の地方議員とともにエッフェル塔の前でおどけて写真を撮影し、それをSNSに晒して大炎上させた。