「タニマチによる夜の接待が多いのは、阪神だけではない。中日も二軍クラスであっても地元で英雄扱いされ、連れ回して面倒を見たい人は多い。若手選手の伸び悩みやチーム全体の甘さに繋がっているという人は多い」(中日担当記者)
「名古屋は土地柄、見栄を張りたがる人が多い。中日の選手と知り合いならば大きなステータスとなる。またナゴヤ球場に隣接する選手寮は繁華街から近くて遊びに出やすい。一軍本拠地が市内から遠くて不平が多いだけに皮肉を感じる」(中日担当記者)
根尾に関しては“私生活”の部分に心配はないようで、「一人暮らしを始めて彼女もいるらしく、腰を落ち着けて野球に専念できている。素晴らしいセンスの持ち主だから、野球のみに集中して1日も早く一軍のローテーション投手になって欲しい」(中日OB)という声もあるが、グラウンド外の環境も新たに入団する選手にとって重要な要素の一つだろう。
また、中日はリーグ優勝9度を誇る名門球団ではあるが、長期の低迷期に入り、今や“弱小球団”のイメージも定着しつつある。
「今の若い選手は現実的なので中日へのイメージは両極端。弱い球団だから入りたくない選手がいれば、早い段階からレギュラーになれるチャンスと捉える選手もいる。球団スカウトは今まで以上に(入団前の)選手の本音を確認する必要がある」(在京球団編成担当)
そして近年は補強費を抑えているイメージもあり、資金力が豊富ではないという印象がどうしてもつきまとう。活躍した選手には“大盤振る舞い”をするソフトバンクとは対極的な存在だ。まだ成長段階の若手が多いこともあるが、今年の球団別の平均年俸はセ・リーグで最下位(全体では11位)となっている。
「球団自体は何とか回せているものの親会社の中日新聞社の経営が厳しい。新聞産業が斜陽な中、同業他社と同様に不動産ビジネスに本腰を入れ始めた。球団に投入する資金は限られており多額のお金は使えない。大型補強や大判振る舞いは今後も難しいだろう」(中日担当記者)