その一方で、ここに来て注目されているのが、古巣・巨人の動向。今シーズンも現在セ・リーグ4位と苦しい戦いが続くが、来季以降を考えた場合、ブルペンに安定感のある投手は1人でも多く欲しいところだ。
「FA権を行使した場合、全力で獲得に動くべき。原辰徳監督も『良い投手だ』と高く評価しており直接出馬も辞さないようだ。近年は脇谷亮太、上原浩治、長野久義など他球団を経て復帰した選手もいる。若くて戦力になる田口は必要なはず」(巨人担当記者)
巨人は近年、過去に在籍した選手が出戻りするケースも多く、一度は放出した田口の再獲得に関しても障害はないと考えられる。田口も巨人でプレーしていた時に「巨人愛」を語っていたこともあり、古巣への思いがあるのは間違いないだろう。
「田口はセルフプロデュース力に長け、将来のことをしっかり考えている男。引退後のセカンドキャリアに向けジム経営を始めるなど、今から動き始めている。将来的に指導者、ビジネスの両方を考えた場合、巨人で引退することのメリットは十二分に理解しているはず」(スポーツマーケティング関連会社関係者)
1月4日には都内一等地にパーソナルジムをオープン。ロッテOBの里崎智也氏は「まず1億円稼げるように全力で動いた」と引退後も年収が大台を超えたことを告白しているが、田口も現役引退後の成功へ向けて今から余念がないため、巨人復帰も考えられない線ではない。
「地元・広島に戻るのではないかという話もあります。子供の頃は黒田博樹に憧れていたのは有名です。『広島ファンではなかった』と様々な場所で口にすることもあるが、他球団を意識した計算したコメントの感じもある。地元に対する愛はかなり強いはずなので、可能性はゼロではない」(広島担当記者)
2013年夏の高校野球広島大会決勝、再試合となった広島新庄高・田口と瀬戸内高・山岡泰輔(オリックス)の投げ合いは今でも語り草だ。広島人からすると、どこの球団で投げようといつも気になる存在でもある。広島に戻ってきて欲しい気持ちは強く、その思いは田口本人も理解している。