「互助会的な人たちがそれぞれ発信する情報には、正確性に欠ける内容や他のウェブサイトからの無断転載も多く含まれています。企業や金融機関のロゴを勝手にコピーして使うのは日常茶飯事。お決まりの『断言します』や『炎上覚悟』といったフレーズの後には金融商品取引法に抵触しかねない表現が続きます。老後資金をつくるための資産運用の初手で『ちょっとぐらい間違っていてもいいでしょ』と、私は思いません。掛け算で、7×3=22と教えたら? 1しか間違ってないからいいでしょ、とはなりませんよね」
■アルゴリズムも騙す
一番いいのは、見ないこと。彼らは似た言い回しを多用するため、ツイッターのミュート機能を使えばタイムラインには表示されなくなる。「これはガチです」「何度も言うけど」「私をフォローするメリットは」など、ミュートすべきキーワード例をまとめた。
不思議なことに、互助会集団のツイートはあまり炎上しない。発信内容が間違っていても、リプ欄は称賛の嵐。なぜ、正確でないこともたびたびある、正直そこまでの内容ではない投稿がここまでバズるのか。マーケティングのプロで、ツイッターの世界をよく知る田端信太郎さん(47)に聞いた。
「アルゴリズムを悪用しているんでしょうね。あるレベルの加速度で一定時間にいいねが多くついたりリツイートが増えたりすると、ツイッター側が『これは万人に読まれる情報』と機械的に判断して、おすすめ欄などに表示してしまうんですよ。そういう人たちは、アルゴリズムを騙せるだけの一定量を(互助会的な助け合いによる)組織票で突破してる感じですかね」
田端さんは、初心者を狙うアカウントには諦(あきら)め顔だった。
「形がどんどん変わっているだけで、昔からうさんくさいアカウントはあります。プロフに誘導とか、小手先のテクニックもおなじみ。お年寄りを騙して、よくわかんない健康食品などを売るのと同じことをやってるだけです。いなくならないですよ」