7月12日にその死が報じられた、タレント・ryuchellさん(享年27)は、沖縄への並々ならぬ郷土愛でも知られていた。昨年12月17日に、「ようこそryuchellらんどへ ~新たな私に出会おう~」というトークイベントでryuchellさんと対談し、その後も親交のあった玉城直美さん(元沖縄キリスト教学院大学准教授、現在は株式会社うなぁ沖縄代表)が、沖縄のために生き、沖縄を背負い続けたryuchellさんの一面を明かした。
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12日の夜、仕事から帰ってきたら、すごい量のメールが届いていたんです。でも、どれも「ryuchellが……!」って書かれているだけで、あまりの衝撃に言葉が続いていなくて。どうしたんだろう? とニュースを見て、亡くなったことを知りました。
私が初めてryuchellと話したのは、昨年11月でした。講演会の前にオンラインで打ち合わせをしたんですけど、最初、ryuchellは声も小さいし、全然しゃべらなかったんです。「どんなお話をしたいですか?」って聞いても、「お任せです」みたいな。
だから雰囲気を変えようと思って、「ちょっとだけ私の話をしていいですか?」って切り出しました。
「私はもともと大学の教員をしていたんですけど、休み時間になると学生たちがずーっとYouTubeを見ていたんです。何を見ているのか聞いたら、ryuchellさんが、沖縄ギャル“ミーカー”になりきったシリーズで。みんな、『これを見ると元気をもらう』って言ってました。でも私の中では、芸能界で売れている中性的でかわいいryuchellさんと、お笑い要素を押し出したギャル姿のryuchellさんが、どうしても重ならなくて。あの動画には何かメッセージがあるんですか?」
そう尋ねた瞬間、ryuchellの中で何かがムクムクムクって起き出したようで、いきなり「わかります?」って、すごく活発にしゃべりはじめたんです。