最初にいった病院では、いずれ何かあれば断脚するという話も出たのですが、団体の代表がセカンドオピニオンで他の病院に連れていってくれて、ギプスを付けることになりました。6月にレントゲン検査をしたら、順調に新しい骨ができてくっついてきているとのこと。一カ月もすればギプスが取れるだろうと言われているので、あと少しです!
猫たちが来て半年以上が経ちましたが、SNSで写真を見た方や団体の方に「猫が楽しそう」「幸せそう」といわれると、我が家に迎えてよかったなと、嬉しくなります。もちろんこれからも、怪我のないよう見守りたいと思います。どうか、お転婆もほどほどに。
■ペットと描く将来の夢
今は犬の看病のため休職中の私ですが、じつはもともと看護師として長くリハビリテーション病院で働いていました。その後、ペットと入居できる有料老人ホームに勤め、愛犬を連れて出勤すると、皆さんに喜んでもらえるという経験をしました。
一方で、高齢の飼い主さんが入院や施設入居をすると、行き場をなくしてしまうペットの話を聞いて、どうしたものかと前から気にかかっていました。愛護団体でボランティアを始めると、高齢者からの保護が多い時期があり、その実情を肌で感じるようになりました。残されたペットも、シニアだと引き取り手が減ることも実感したんです。
本当ならば、飼い主とペットがお別れせず最期まで暮らせるのがいちばんの幸せです!(60歳を過ぎたらペットを飼わないでという意見もあるけれど、愛する動物と暮らしているほうが健康寿命が長いという分析もあります。)高齢になっても、安心してペットと暮らし続けられるシステムやサポートがあれば、多くの問題を解決できるはず……。
これは将来の私にも絶対に必要な環境なので、システムなどを自分で作りたいと思うようになり、現在、構想を練っているところです。「ピリカ」たちとの出会いが、私の夢をより明確に、強いものにしてくれたようです。出会えてよかった、心からそう思います。
(水野マルコ)
【猫と飼い主さん募集】
「猫をたずねて三千里」は猫好きの読者とともに作り上げる連載です。編集部と一緒にあなたの飼い猫のストーリーを紡ぎませんか? 2匹の猫のお母さんでもある、ペット取材歴25年の水野マルコ記者が飼い主さんから話を聞いて、飼い主さんの目線で、猫との出会いから今までの物語をつづります。虹の橋を渡った子のお話も大歓迎です。ぜひ、あなたと猫の物語を教えてください。記事中、飼い主さんの名前は仮名でもOKです。飼い猫の簡単な紹介、お住まいの地域(都道府県)とともにこちらにご連絡ください。nekosanzenri@asahi.com