
この数年のオープンで僕が最も興奮したお店は、先述した「ナミカゼ」と、ダウンタウン地区のニューアメリカン料理「ポッドモア」。「ナミカゼ」はハワイの有名店「ミッシェルズ・アット・ザ・コロニー・サーフ」や「ロイズ・ワイキキ」などで腕を振るってきたシェフ、ジェイソン・ピールさんが独立したお店で、「ポッドモア」は、ダウンタウン地区のレストラン「セニア」のシェフ、アンソニー・ラッシュさんが開店したお店。人気シェフによる大注目のこの2店にはぜひ訪れてほしい。また、「バー・マゼ」のようにエレガントに、カクテルとのペアリングコースが味わえる、フード充実系のバーも急増中だ。
パンデミック中に特に感じたのは、食べ物はいつなんどきも人を癒やすということ。コンフォートピザと呼ばれるものはまさにそれで、アメリカ人にとって安心できるそんなソウルフードも増えた。
ハワイでいうと、ピザに加え、ポケやハンバーガーといったものもそれに属す。みんな安心したい、笑顔でいたい。そんな思いに応えるようにソウルフード系も増加の傾向にある。食が心の支えになることは、このパンデミックで皆、痛感したことではないだろうか。
毎日外食をしていた僕だったけれど、パンデミックの始まりは戸惑いながらも自炊に励んだ。でも、レストランがテイクアウトを始めたと知ってからは積極的に買いに出た。お金があるなしではなく、世界がどうなるかという問題だと思ったから、いてもたってもいられなかったのだ。3年たった今は急激にバタバタとした日々が戻り、うれしくもあるが、食や人のあたたかさを痛感できたその時間を少しだけ懐かしく思う自分がいる。
(構成・赤澤かおり)
※AERA 2023年6月19日号
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