「週刊朝日」が現役学生から公募したモデルが、受験時のエピソードや勉強法、キャンパスライフを明かす特別企画。上智大学法学部4年生・根上葵さん(静岡サレジオ高校卒)が、「ビリギャル式勉強法」を実践して苦手科目を克服した経験などを語ってくれた。
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「高校では苦手な科目も勉強しないといけないけど、大学に入ったら好きなことを勉強できる。そういう前向きな気持ちが、受験のモチベーションになりました」
と語る根上さんは、高校時代に日本史で苦しんでいた。
「教科書を読むのもおっくうに感じるほど、苦手意識が強かったんです」
そこで参考にしたのが、学年最下位の生徒が偏差値を40上げて慶應義塾大学に合格した実話をもとにした「ビリギャル」。映画を見て、強い影響を受けたという。
「私も同じようにマンガ『日本の歴史』を全巻買って、流れを頭に入れるようにしました。そのうえで授業で配られるプリントを使用して用語を覚えたり、『一問一答』をやりました。資料集をよく見たこともよかったと思います。図表や写真が多く、ダイレクトに頭に入り残りました」
根上さんは高校から静岡サレジオに入学したが、クラスで外部からの進学生はわずか2人。ほかは内部進学生だった。
「皆、中3時代に既に高1の勉強をしていたんです。授業に追いついていくのが大変でした」
自身の苦境もまた、「ビリギャル」に共感した理由のひとつである。
授業で学んだことは、その日のうちに習得するよう努めた。通学に電車で1時間半かかるが、下校時間はその日の授業の復習にあてた。
得意科目は英語。
「英語は、長文をコピーしてノートの左に貼り、右に日本語に訳して書いていく。これをずっとやっていました。おかげで単語や文法の力がついたと思います。長文をしっかり読み込む。このやり方が、私には合っていたようです」
指定校推薦制度を使って、上智大学法学部を目指した。
毎日の授業を徹底的に復習する学習法のおかげで内申点は向上したが、推薦入試のためには学校の授業とは異なる勉強も必要だった。