一方、男性陣の多くは終身雇用の企業で働き続け、退職をした人たち。
「男性は長年のサラリーマン生活が染み付いていますね。仕事上の自慢話ばかりするうえ、他の人の意見を常に否定する人もいました。昭和の負の遺産に縛られています。もちろん素晴らしい男性もいましたが、女性のほうがしなやかで、今を生きていると感じました」
1年間のカリキュラムを終え、3月21日の卒業式で答辞を読んだ佐藤さんは、新たに始めたいことが見つかったという。
「終活の一環で自宅を片付けて、空いたスペースを使い、地域のお母さんたちが赤ちゃん連れで集えるサロンを開きたいんです。一緒に授業を受けた男性の中にも『男も一緒に子育てをする世の中を作らなきゃいけない』という考えの方がいました。そういう方たちに男性視点のアドバイスもいただいて、実現できればと思っています」
(取材・文/本誌・菊地武顕)
※週刊朝日 2023年5月26日号