3位以下、昇格プレーオフ圏内の4チームは、第23節を終えた時点で、3位・大分が勝点42(12勝6分5敗、29得点26失点)、4位・磐田が勝点38(10勝8分5敗、38得点26失点)、5位・長崎が勝点38(11勝5分7敗、37得点25失点)、6位・甲府が勝点37(11勝4分8敗、31得点24失点)という状況となっている。

 その中で注目なのが、1年でのJ1復帰を目指す磐田だ。開幕5試合を1勝2分2敗と出遅れたが、徐々に自力を発揮すると、第14節から第22節までの8試合を6勝1分1敗の好成績で一気に順位を上げた。左MFのドゥドゥを筆頭に、松本昌也、山田大記、金子翔太の2列目の働きが目立ち、左SBの松原后も好パフォーマンス。大ベテラン・遠藤保仁も23試合中15試合に先発出場し、相変わらずのゲームメイク力を発揮している。ただ、後半戦最初の2試合は、甲府戦(△1-1)、大分戦(△1-1)と、ともに相手の倍以上のシュートを放ちながらも勝ち切れず。ここから優勝争いに加わるためには、故障もあって定まらない1トップFWの人材を固めて、新エースが誕生することが求められる。

 同じく1年でのJ1復帰が至上命令で、シーズン開幕前の“大本命”であった清水は、現在7位。23試合を終えて勝点35(9勝8分6敗、43得点20失点)という成績だ。充実の陣容を抱えながら開幕から大不振で、第7節を終えた時点で2分5敗の未勝利の状態でゼ・リカルド監督が解任。いきなり躓いた形となったが、コーチから昇格した秋葉忠宏新監督が就任後に8試合で6勝2分とV字回復に成功した。元日本代表MF乾貴士をサイドからトップ下に変え、右の中山克広、左のカルリーニョス・ジュニオも攻撃力を発揮し、最前線ではチアゴ・サンタナがゴールを量産した。だが、第16節の千葉戦(●0-1)、第17節の町田戦(●1-2)と連敗して以降は、不安定な戦いで勢いを失っている。現時点で43得点はリーグトップ、20失点はリーグ3位タイと数字上は攻守ともに充実しているが、首位の町田とは勝点差15、2位の東京Vとは勝点差8という状況にあり、ここからもう一度、戦い方を整理し、勢いを取り戻す必要がある。

次のページ
「J1からJ3に転落したクラブ」になりそうなのは?