中学進学に合わせ、12歳で父・千葉真一と離れ、母とともに日本に帰国した眞栄田。中学時代は母の地元の京都で過ごしたが、サックス奏者を目指し、岡山県内の吹奏楽強豪校に進学、親元を離れて寮生活を送ったという。365日寝ても覚めても音楽漬けの日々で得た経験が、現在の役者という道への向き合い方にもつながっているのかもしれない。
「高校卒業後、音楽のプロを目指して東京藝術大学を受験するも不合格。その際に兄・真剣佑にすすめられ役者の道へと進路を変更したと語っています。両親は離婚していたため、千葉県君津市にある父の自宅で暮らすことになり、そこで2人暮らしをしながら、俳優としての手ほどきを受けたということです。千葉さんは、『俺も真剣佑も超える覚悟でやれないなら、すぐに芸能界をやめろ!』と厳しく指導したといいます。父の言葉に眞栄田さんも奮起したのでしょう」(同)
■父の代表作「風林火山」との縁
役者への第一歩を、先輩として、親として、厳しくも優しく見守った父・千葉真一。今年、眞栄田は、その父の思いを継ぐような作品に挑んでいる。時代劇初挑戦となる「どうする家康」だ。松本潤演じる徳川家康と敵対する武田信玄の後継ぎ・勝頼を、眞栄田は青さとたけだけしさが同居する若武者として演じている。史実では、武田家滅亡を招いた愚将というそしりを受けることもある勝頼だが、眞栄田の姿に「武田家が滅亡する気がしないんだが」とSNSもザワついている。
「父の千葉真一さんも大河ドラマに出演しています。07年の『風林火山』では、武田信玄の育ての親として知られる武将・板垣信方を演じており、妙な縁を感じますね。生前、千葉さんは『私の人生のなかでも3本の指に入る作品』と語っており、父にとっても大きな意味を持つ大河ドラマに、同じ武田方の武将であり、偉大な父を持つ息子として登場しているのです。眞栄田さんも特別な思いを持って演じているはずです」(前出の週刊誌記者)