通常、インフルのワクチン接種は10月から始まるが、そのときにはすでにインフルの流行が始まっている可能性がある。菅谷客員教授はワクチンによるインフル対策や治療薬の準備をできるだけ早く進めるべきだと訴える。
「最近、コロナ疲れもあって、若年層を中心に『もうワクチンを打たなくてもいいや』という雰囲気が広がっているのが心配です。少なくとも乳幼児や高齢者、心臓や呼吸器系の持病がある人はきちんとインフルのワクチン接種を受けるべきです」
ワクチン接種以外のインフル予防法は、マスクの着用や手指消毒などである。その重要性は新型コロナで多くの国民に浸透しているはずだ。
「インフルのワクチンは卵を使用して製造するので、緊急に大量生産することはできません。なので、今年の秋はインフルに気をつけよう、という意識を国民全体が持つことが大切です。政府もあらかじめ対策を練っておく必要性があります」
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)