では、ここまで日本男子勢は海外メジャーでどのような実績を残してきたのだろうか。

 一番の成績を挙げているのはもちろん松山だ。2021年のマスターズ優勝がズバ抜けた輝きを放つが、それ以外にも2017年の全米オープンで2位タイフィニッシュ。全米プロゴルフ選手権では、2016年に4位タイ、翌2017年には5位タイとトップ5に2度入るプレーを見せている。そしてマスターズでは、優勝の他、2015年に5位、2016年に7位タイという成績を記録。全英オープンでは初出場となった2013年に6位タイとなっている。

 また松山は2011年のマスターズでアジア人史上初のローアマも獲得。一昨年の悲願はメジャーデビューから10年という節目での偉業だった。

“世界のAOKI”こと青木功は、海外メジャーで記録と記憶に残る日本勢の一人だ。1980年の全米オープンでジャック・ニクラウス(米)と繰り広げられた“バルタスロールの死闘”はあまりにも有名。ニクラウスと4日間同組でプレーし、最終日はともに首位で出ると優勝争いは最終ホールまでもつれ込み2打差でニクラウスに軍配。この名勝負は今でも語り継がれている。

 そんな青木は1981年の全米プロゴルフ選手権で4位タイの成績を収めた他、全英オープンでは1978年、1979年、1988年と3度に渡って7位タイ。メジャー出場は通算42回を数えるなど、1970年代、80年代の日本のゴルフ人気を支えた原動力となった。

 日本人最多のメジャー出場記録を持つのが尾崎将司だ。出場回数は49回で、1989年のオークヒルCCで行われた全米オープンでは、最終日に首位になるなど優勝に後一歩まで迫った。メジャーでの成績を眺めてみると、この大会での6位タイの他、1973年のマスターズ8位タイと1979年の全英オープン10位タイの合計3回がトップ10入りした回数。国内外でキャリア通算113勝を挙げ世界ゴルフ殿堂入りも果たしたレジェンドだが、メジャータイトルには手が届かなかった。

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