チャールズ国王とカミラ王妃(代表撮影/ロイター/アフロ)
チャールズ国王とカミラ王妃(代表撮影/ロイター/アフロ)

 しかし、メーガン妃は「兄のアパートより狭い」と嫌い、「ウィンザー城に住みたい」と訴えた。ハリー王子夫妻はフロッグモア・コテージに移るために、ヨガスタジオを設けたり、長男のアーチー君(3)専用の保育室を造ったりと、改修に約4億円の税金が費やされた。

“無駄遣い”ともいえる引っ越しを強行したものの、一家はその後、カナダや米国に移り住む。夫妻はネットフリックスなどから多額の契約金を手に入れると、国民の批判が強かったリフォーム代は全額返還した。これで一安心かと思っていたら……。

 実は女王の死去で、フロッグモア・コテージの所有権は国王に移っていた。『スペア』でカミラ王妃(75)への批判を書き連ねたため、国王に「一線を越えた」と判断され、英国での住まいを失う結果を招いてしまった。

『スペア』では、カミラ王妃は邪悪な継母だと描かれている。王室内の情報をタブロイド紙に流し、その見返りに自分のイメージアップを画策した人物で、ハリー王子夫妻は被害者だと主張した。

 この“追放劇”に、国民からは「やっと国王が動き出した。遅いくらいだ」との声が多く出た。

 だが、今度はハリー王子とメーガン妃からの“リベンジ”ともとれるニュースが飛び込んできた。

 夫妻は3月3日、長女リリベットちゃん(1)の洗礼式を済ませた。カリフォルニアの自宅で行った式にはダイアナ元妃の2人の姉は出席したが、英王室に招待状を送ったのに、国王夫妻や皇太子夫妻をはじめ誰一人として姿を見せなかったという。もっともメーガン妃側の参列者は母のドリアさんだけ。孫に会いたいと繰り返す父トーマスさんの姿はなかった。

 それだけだとハリー王子一家の孤立ぶりを表すエピソードの一つにすぎないが、目を疑ったのは、発表の際に「リリベット“王女”が洗礼を受けた」とあったことだ。

「王子」「王女」の称号は1917年のジョージ5世の勅許状で、君主の孫に与えられる。女王が健在だったころは、アーチー君とリリベットちゃんはひ孫だったので資格はなかったが、チャールズ国王の即位で「君主の孫」となり、王子、王女と堂々と名乗れる。ハリー王子夫妻は女王の死去後から王室に称号の授与を求め、昨年末に王室と合意したという。

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