今年も夏の甲子園の地方大会が各地区で続々と開幕。今春のセンバツを異次元の強さで制した大阪桐蔭の春夏連覇なるかが注目される。ちょっと気の早い話になるが、過去には春夏連覇、夏春連覇を達成したチームはあっても、3季連続Vを実現したチームはまだない。春夏春、または夏春夏の3連覇を目指したチームがどうなったかを振り返ってみよう。
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まず春夏連覇をはたしたチームから。
1962年の作新学院、67年の中京商(現中京大中京)、79年の箕島、87年のPL学園、98年の横浜、2010年の興南、12年と18年の大阪桐蔭ののべ8校が該当する。
このうち、翌年のセンバツにも出場し、3季連続Vに挑戦したのは、99年の横浜と13年の大阪桐蔭の2校だけだ。
作新、PLは秋の地区大会に進めず、中京商も地区大会初戦で敗れた。
KKコンビや立浪和義現中日監督らを擁し、80年代に春夏計6度の全国制覇をはたしたPLは、87年の連覇後も宮本慎也、入来祐作、坪井智哉ら毎年好選手を輩出しながら、大阪桐蔭、近大付、上宮の後塵を拝し、翌88年から4年間甲子園から遠ざかっている。
また、箕島、興南、19年の大阪桐蔭の3校は、地区大会8強にとどまり、あと1歩及ばず、センバツ補欠校になった。
そんななかで、V3に最も近づいたのが、13年の大阪桐蔭だ。
エース・藤浪晋太郎(阪神)をはじめレギュラー7人が抜けたが、主将の森友哉(西武)を中心に能力の高い選手が揃い、浦和学院、仙台育英とともにV候補に挙げられていた。
初戦では、森の5打数4安打3打点の活躍などで、遠軽に11対1と大勝。3連覇に向けて好発進した。
だが、ベスト8入りをかけた3回戦の県岐阜商戦では、攻守の要・森の負傷欠場も影響し、初回に2点を先制しながら、3回にエラー絡みで逆転されてしまう。
そして、1点を追う9回2死一、二塁、中前安打で二塁走者が同点のホームを狙い、クロスプレーで捕手の落球を誘ったが、守備妨害を取られ、4対5でゲームセット……。