■ワースト3位:ガルビス(ソフトバンク・推定年俸3億5000万円)

38試合 19安打2本塁打11打点0盗塁 打率.171

 メジャー通算10年間で966安打、109本塁打の実績を誇る強打のショートで、大きな期待を受けて今年ソフトバンクに入団。開幕戦では途中出場ながらいきなり逆転満塁ホームランを放つド派手なデビューを飾った。しかしその後は打撃の調子が上がらず二軍暮らしが続き、わずか19安打と期待外れの結果に終わった。2年契約のため来季もソフトバンクでプレーするが、二軍の成績も2割台前半というのは気がかりだ。キャンプ、オープン戦からアピールしなければ早々に見切られる可能性あるだろう。

■ワースト2位:ガント(日本ハム・推定年俸2億4000万円)

一軍出場なし

 メジャーでは先発、リリーフの両方をこなし、通算24勝、3セーブ、28ホールドをマーク。今年で30歳と若く、推定2億4000万円という高額年俸からも期待の高さが伺えたが、シーズン開幕前に右肘を痛め、一軍でも二軍でも登板なしという結果に終わった。シーズン終了後のフェニックスリーグで実戦復帰を果たすと、150キロもマークするなど順調な回復ぶりをアピール。本人も残留を希望し、球団も交渉を続けていると報じられている。来シーズン、新球場でその投球を見ることができるのか、今後の動向に注目だ。

■ワースト1位:チャットウッド(ソフトバンク・推定年俸3億5000万円)

一軍出場なし

 多くの外国人選手が苦しんだ今シーズンだが、最も期待外れだった選手となるとやはりチャットウッドになるだろう。ロッキーズ時代の2016年には12勝をマークするなどメジャーでの10年間で通算52勝を誇る右腕で、推定3億5000万円という高額年俸で来日。先発陣の一角として期待は大きかったが、右肩を痛めて6月に手術を受けると、7月には退団が発表された。ガルビス、チャットウッドと3億円以上の年俸を払って獲得した新外国人選手が全く機能しなかったのはソフトバンクにとって大きな誤算だったことは間違いないだろう。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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